【エルデンリング考察】ミリセントの正体は?マレニアの子か妹か分け身か、針を抜いた理由と最後の選択をわかりやすく解説
ミリセントは、マレニアとラダーンの戦いで咲いた朱い腐敗の花から生まれた、マレニアの分け身のような存在だと考えています。本人も「子なのか、妹なのか、あるいは分け身なのか」と語っています。そして彼女の中には、マレニアがラダーンと戦うために打ち捨てた「腐敗に抗う意志」が宿っていました。最後にミリセントが針を抜いたのは、その意志をマレニアに返し、自分は自分のまま腐ることを選んだからです。
ミリセントってどんな人?
ケイリッドのサリアの街を抜けた先、崖の上の教会で、腐れ病に冒されて臥せっている赤髪の女性です。
…う、き、君は? いや、誰であれ、すぐに私から離れた方がよい 私の身体の内には、朱い腐敗が蠢いている …これは呪い。人が触れるべきものではないんだ
—— ミリセントのセリフ
ゴーリーに頼まれて「無垢金の針」を渡すと、ミリセントはそれを自分の体に刺し、腐敗を抑えます。そして、自分の宿命を確かめる旅に出ます。
…私は、旅に出ようと思う あの針を身体に入れてから、朧げに思い出してきたんだ 自分の宿命を
—— ミリセントのセリフ
主人公は旅の途中で何度もミリセントと出会い、協力し合いながら、最後に聖樹の奥へたどり着きます。ゲームの中でも屈指の、丁寧に描かれた人物です。
ミリセントはどこで生まれたの?
ミリセントを拾い、育てたのは賢者ゴーリーでした。
…ミリセントは、私が拾い上げたのですよ まだほんの幼い赤子の頃、エオニアの沼でね あれは、私の愛しい娘の、一人なのです
—— 賢者ゴーリーのセリフ
エオニアの沼は、マレニアと将軍ラダーンが戦い、マレニアが朱い腐敗の花を咲かせた場所です。
朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する それはもう二度咲いた 三度目に、きっと彼女は女神となる
—— 朱きエオニア
ミリセントは、マレニアの花が咲いた腐敗の沼で、赤子の姿で拾われた。この時点で、ただの人間ではないことがわかります。ゴーリーの正体と目的については、ゴーリーの正体で詳しく書きました。
ミリセントはマレニアの何なの?
聖樹の奥、エブレフェールで、ミリセントは主人公にこう打ち明けます。
実は、私はマレニアの血縁のようなのだ 私が彼女の子なのか、妹なのか、あるいは分け身なのか、それは分からない けれど確かに、彼女との間に、近親の繋がりを感じるのだ
—— ミリセントのセリフ
子なのか、妹なのか、分け身なのか。 本人にもわからない、けれど確かなつながり。
いくつか、マレニアと重なる点があります。赤い髪。腐敗を宿す体。そして、片腕がないこと。
…だが、歯痒いことだ もし私が、この右腕を斬り落としていなければ 剣で君の助けになれたものを
—— ミリセントのセリフ
マレニアも義手で戦う剣士でした。
掲げられた義手刀を象ったタリスマン 欠け身のマレニアと、共に戦った騎士たちの徽章 翼はマレニアと、その不敗の戦の象徴である 生来の宿痾により癒しを知らぬ彼女の剣は 美しく、ただ熾烈であり続けた
—— 有翼剣の徽章
主人公から黄金の義手を受け取ったミリセントは、まるで自分の腕のように剣を振るえるようになります。
譲ってもらった義手、素晴らしいよ まるで自分の腕のように、剣も振るえる …君の前でいうのも烏滸がましいが、剣だけは自信がある
—— ミリセントのセリフ
個人的には、ミリセントはマレニアの分け身だと考えています。マレニアの腐敗の花から生まれ、同じ体の特徴を持ち、同じように剣を振るう。娘や妹というより、マレニアから分かれた一部です。
ミリセントは何を返したかったの?
ミリセントが旅の目的として語るのが、この言葉です。
…私はマレニアに、返したい かつてマレニアのものだった意志を 朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持を あのラダーンに伍するために、彼女が打ち捨てた戒めを
—— ミリセントのセリフ
ラダーンに伍するために、彼女が打ち捨てた戒め。
マレニアは、ずっと朱い腐敗に抗って生きてきた剣士でした。けれどラダーンとの戦いで、勝つためにその抗いを捨て、腐敗の花を咲かせた。そのとき捨てられた「人として抗う意志」が、エオニアの沼でミリセントとして生まれた。そう読むと、すべてがつながります。
ミリセントは、マレニアの分け身の中でも、とくに「抗う意志」を受け継いだ存在だったのだと思います。ミケラが作った無垢金の針を自ら体に刺し、腐敗を抑えて旅に出たのも、その意志があったからでしょう。
繊細に紡がれた無垢金の針 だが、それは真ん中から折れてしまっている 外なる神の干渉を避けるための呪具であり 不治の宿痾、腐れ病を抑えるという
—— 無垢金の針
ゴーリーは何をさせたかったの?
ミリセントを拾い、針を直し、旅に送り出したゴーリー。けれどその目的は、ミリセントを救うことではありませんでした。
…あの娘、ミリセントは、蕾なのです まだ硬く、未熟ではありますが、何れ艶やかに花開く
—— 賢者ゴーリーのセリフ
ゴーリーは、ミリセントをマレニアのもとへ歩かせ、そこで「花」として咲かせようとしていました。最後には主人公に、ミリセントを裏切って殺すよう頼みます。
裏切りの絶望こそが、蕾を、色めく花とするでしょう そしてマレニア様が女神となったとき、あの娘は再誕するのです 朱い戦乙女として
—— 賢者ゴーリーのセリフ
最後に、なぜ針を抜いたの?
エブレフェールで、ミリセントは「姉妹」と呼ばれる四人の女性たちと戦います。主人公が味方すれば、ミリセントは勝ちます。そしてそのあと、彼女は針を抜きます。
…けれど、私はもう、ここまでのようだ 君には申し訳ないことだが… あの針を、抜いてしまったからな …悪意の主に伝えてくれ 私は、私でない何かとして咲くくらいなら 私のまま、腐りゆくことを選ぶとな
—— ミリセントのセリフ
私は、私でない何かとして咲くくらいなら、私のまま、腐りゆくことを選ぶ。
「悪意の主」は、ゴーリーのことです。ミリセントは、ゴーリーの企みに気づいていました。マレニアのもとで「花」になれば、自分は自分でなくなる。それなら、腐敗に呑まれて死ぬとしても、自分のままでいたい。
そして、抜いた針を主人公に託します。
そして、マレニアに返してあげて欲しい …それは元より、彼女のものだから
—— ミリセントのセリフ
針は、もともとミケラがマレニアのために作ったもの。ミリセントが体に宿していた「抗う意志」と一緒に、それをマレニアに返す。それが、ミリセントの旅の終わりでした。
この選択を知ったゴーリーは、嘆きます。
…拒絶するのですか?マレニア様と同じように 我ら、朱い腐敗の子らを
—— 賢者ゴーリーのセリフ
「マレニア様と同じように」。ミリセントは最後に、腐敗に抗ったマレニア本来の姿と、まったく同じ選択をしたのです。
裏切ったらどうなるの?
ゴーリーの頼みどおり、主人公がミリセントを裏切ると、彼女はこう言い残します。
…ああ、君が、何故… ずっと、そうだったのか? ずっと私を、ただ、この時の、ために…
—— ミリセントのセリフ
そして手に入るのが、ゴーリーの言葉をなぞる義手です。
素晴らしき裏切りの絶望により 蕾たる彼女は、色めく花となった そして、いつか再誕するだろう 美しき、朱い戦乙女となって
—— ミリセントの義手
ミリセントのイベントは、プレイヤーに選ばせます。彼女を自分のまま終わらせるか、ゴーリーの望む花にするか。どちらを選んでも、ミリセントは最後に死にます。違うのは、彼女が誰として死ぬか、です。
マレニアは何を思っていたの?
聖樹の根元で、マレニアは主人公に敗れます。そのとき、兄に謝ります。
…ああ、兄様 …ああ、兄様、兄様 すみません、マレニアは敗れました…
—— マレニアのセリフ
マレニアを倒したあと、その場所には花が咲きます。ミリセントから託された針は、この花に返すことができます。
マレニアがミリセントのことをどう思っていたのかは、語られません。ただ、ラダーンとの戦いで打ち捨てた意志が、別の姿で自分のもとへ戻ってきた。そのことに、マレニア自身は気づいていたのかもしれません。
まだわからないこと
正直に書いておきます。
ミリセントがいつ右腕を斬り落としたのか、なぜそうしたのかは語られません。腐敗を食い止めるためだったのか、マレニアと同じ姿になるためだったのか。
エブレフェールで戦う「姉妹」たちが、本当にミリセントと同じ生まれなのかもはっきりしません。ゴーリーが「姉妹」と呼んでいることから、同じようにエオニアの花から生まれた存在だと読めますが、推理です。
そして、マレニアに返された針と意志が、マレニアに何をもたらしたのか。ゲームはそこを描かずに終わります。