【エルデンリング考察】主人公(褪せ人)の正体は?なぜ祝福を奪われ、なぜ戻ってきたのかをわかりやすく解説
主人公は、マリカに祝福を奪われて狭間の地を追放された褪せ人、つまりゴッドフレイと共に去った戦士たちの末裔です。死んでも死にきれない死者として、マリカが約束したとおり祝福を返され、狭間の地に呼び戻されました。ここまではマリカの言葉とテキストで語られています。一方で、主人公が特別な血筋だと示すテキストはありません。「まだ名も無き」褪せ人であること自体が、このゲームの答えだと考えています。
褪せ人ってそもそも何?
エルデンリングの主人公は、「褪せ人」と呼ばれる者の一人です。
最初に出会うメリナが、祝福についてこう教えてくれます。
…この小さな金の灯は、黄金樹の祝福 それは貴方たち褪せ人が、かつてその瞳から失くしたもの そして今は、貴方たちを導くもの。そう、聞いている
—— メリナのセリフ
狭間の地の人々の瞳には、黄金樹の祝福が宿っていました。褪せ人とは、その祝福が瞳から失われた者、つまり瞳の色が褪せた者のことです。
名前のとおりの意味なのですが、では誰が、なぜ祝福を奪ったのか。そこから先が、主人公の正体につながっていきます。
誰が祝福を奪ったの?
答えは、マリカ本人です。
祝福で休むと、メリナがときどきマリカの「言霊」を伝えてくれます。リムグレイブの第三マリカ教会で聞けるのが、この言葉です。
我が王よ、王の戦士たちよ。お前たちから、祝福を奪う そして、その瞳が色褪せたとき、狭間の地を追放する 外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい
—— マリカの言霊(第三マリカ教会)
マリカが祝福を奪ったのは、自分の王と、その戦士たちからでした。
この「王」が誰なのかは、ホーラ・ルーの追憶に書かれています。
最初のエルデの王、ゴッドフレイは ある時祝福を奪われ、褪せ人となり 同じ者たちを連れ、狭間の地を離れた 褪せ人の長征。その末に彼は 王たるを捨て、只の戦士に戻ったのだ
—— ホーラ・ルーの追憶
マリカの最初の夫、初代エルデの王ゴッドフレイ。彼が最初の褪せ人でした。そして彼に従った戦士たちも、一緒に祝福を奪われ、狭間の地を去りました。
主人公はその戦士たちの子孫なの?
そう読めるセリフがあります。最初の大きな壁、忌み鬼マルギットとの戦いの途中です。
…ほう、侮れぬものだな やはり褪せ人は、戦士の末裔ということか
—— 忌み鬼マルギットのセリフ
戦士の末裔。 主人公は、ゴッドフレイと共に追放された戦士たちの子孫だということです。
しかもマルギットは、後にわかるとおり、マリカの子モーゴットの仮の姿です。マリカの息子が、褪せ人を「戦士の末裔」と呼んでいる。王家の側から見ても、褪せ人はそういう存在だったわけです。
とはいえ、ゴッドフレイ本人の血を引いているとまでは書かれていません。主人公が「王の子孫」なのか「王に従った戦士の子孫」なのかは、テキストからは決められません。素直に読むなら後者だと思います。
なぜ追放されたの?
マリカの言霊には、追放の理由らしきものも書かれています。「外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい」。
ゴッドフレイは戦の王でした。マリカの言霊には、巨人たちとの戦いのころの言葉も残っています。
戦士たちよ。我が王、ゴッドフレイよ 導きに従い、よくここまで戦ってくれた あの頂に、巨人たちを打ち滅ぼし、火を封じよう
—— マリカの言霊(第一マリカ教会)
巨人を滅ぼし、敵がいなくなった。戦う相手を失った戦の王に、マリカは「外で戦え」と告げた。そういう流れに見えます。
ただ、本当の理由はもっと先にあったと思います。それが次の言葉です。
なぜ戻ってきたの?
マリカの言霊には、続きがあります。巡礼教会で聞ける言葉です。
そして、お前たちが死した後、いつか奪ったものを返そう 狭間の地に戻り、戦い、赴くままにエルデンリングを掲げるがよい 死を恐れず、強くなれ。王の戦士たちよ 我が王ゴッドフレイよ
—— マリカの言霊(巡礼教会)
死んだ後に、祝福を返す。そして狭間の地に戻り、エルデンリングを掲げよ。
これがまさに、ゲームの始まりで起きていることです。オープニングのナレーションはこう語ります。
おお、だからこそ褪せ人よ 未だ死にきれぬ、死者たちよ
—— オープニングのナレーション
…そして、失われた祝福はまた、もたらされる まだ名も無き、褪せ人の元に 霧の彼方に向かい、狭間の地に至り エルデンリングに見えよ そして、エルデの王となるがよい
—— オープニングのナレーション
追放された戦士の末裔が、死んだ後に祝福を返され、狭間の地に戻ってくる。マリカが追放のときに約束したことが、そのまま起きています。
個人的には、ここが一番ぞっとしたところです。マリカは祝福を奪った時点で、いつか褪せ人を呼び戻すことまで決めていた。エルデンリングを掲げる王が、いつか狭間の外から戻ってくるように。マリカはエルデンリングを砕くずっと前から、その後のことを考えていたのかもしれません。
主人公はもう死んでいるの?
オープニングでは、褪せ人は「未だ死にきれぬ、死者たち」と呼ばれています。マリカの言霊も「お前たちが死した後」に祝福を返すと言っていました。
つまり主人公は、一度死んでいると読めます。
ゲームの最初、主人公は墓地の礼拝堂で目を覚まします。そこで霊馬トレントを連れたメリナが、倒れた主人公を見つけます。
…大丈夫よ、トレント。まだ、助けられるわ やっと見つけたのだから この人はきっと、エルデンリングを求める
—— メリナのセリフ
死んでいるのに、死にきれない。これは主人公だけの話ではありません。陰謀の夜で死のルーンが盗まれ、運命の死が封じられたままの狭間の地では、多くの者が死にきれずにいます。褪せ人が何度倒れても祝福から立ち上がるのも、この世界の歪みの一部だと考えると筋が通ります。
ゴッドフレイも戻ってきた?
戻ってきました。最終盤、灰都ローデイルで待っているのがゴッドフレイです。
褪せ人よ 黄金に祝されぬ戦士よ 偉大なるエルデンリングは 確かに、ここにある だが、私は帰ってきた 再び、それに見えるために 我が名はゴッドフレイ 最初のエルデの王として
—— ゴッドフレイのセリフ
最初の褪せ人であるゴッドフレイも、マリカの約束どおり狭間の地に戻ってきていました。そして同じくエルデンリングを求める褪せ人として、主人公の前に立ちふさがります。
途中で彼は「王」を捨て、戦士ホーラ・ルーに戻ります。ホーラ・ルーの追憶にあった「王たるを捨て、只の戦士に戻った」の場面です。倒れる間際には、こう言い残します。
褪せ人よ… その力こそ、王の故よ
—— ゴッドフレイのセリフ
最初の褪せ人が、最後の褪せ人に王の座を譲る。主人公とゴッドフレイは、同じ約束によって呼び戻された者同士でした。
主人公は特別な存在なの?
ここは考察が分かれます。
主人公は過去の狭間の地でマリカと関わっていた、という大胆な説もあります。はぐれ狼の遺灰に、こう書かれているからです。
群れを追われた狼たちの霊体 名も無い褪せ人と出会い、狩りを共にしたという
—— はぐれ狼の遺灰
この「名も無い褪せ人」が主人公だとすれば、主人公には語られていない過去がある、というわけです。ただ、褪せ人は大勢いますし、名も無い褪せ人も主人公だけではありません。ここから時間を超えた話にまで広げるのは、さすがに推理が多すぎると思います。
マリカの計画の駒だった、という説もあります。マリカの言葉を読む限り、褪せ人を呼び戻す計画自体は確かにありました。ただ、それは主人公一人ではなく、追放された褪せ人たち全体に向けた約束です。
オープニングのナレーションは、ホーラ・ルー、金仮面卿、フィア、糞喰い、ギデオンと、名のある褪せ人を次々に呼んだあと、最後に「まだ名も無き」褪せ人を挙げます。
主人公は、特別な血筋だから選ばれたのではありません。名も無い者だからこそ、何者にでもなれる。 エルデの王にも、狂い火の王にも、星の世紀の伴侶にもなれる。そこにこのゲームの主人公の正体があるのだと思います。
まだわからないこと
正直に書いておきます。
マリカがなぜゴッドフレイから祝福を奪ったのか。「外に戦を求め」という言葉はありますが、本当の理由は語られていません。エルデンリングを砕く計画のためだったのかも、推理です。
主人公がいつ、どこで死んだのかも、わかりません。追放された戦士の末裔が、狭間の外でどう生きていたのか。ゲームはそこを描きません。
そして、誰が祝福を返したのか。マリカは「返そう」と約束しましたが、主人公が目覚めたとき、マリカは黄金樹の中に囚われています。約束を果たしたのがマリカ本人なのか、大いなる意志なのか、二本指なのか。ここは今後も考察が続くところだと思います。