【エルデンリング考察】マリカの正体は?故郷の巫子の村とエルデンリングを砕いた理由をわかりやすく解説
マリカは狭間の外から来た稀人の一族で、故郷は影の地の巫子の村でした。神に見出されて黄金律を敷きましたが、のちにその律を自ら壊すためにエルデンリングを砕きます。本当に望んでいたのは、黄金律ではなく「優しいだけの、律無き黄金」だったと考えています。ただし、砕いた直接の理由をマリカ自身が語る場面はありません。そこは推理です。
初代エルデの王との子
… ゴドリック 黄金の血筋の遠い子孫
同じ体を持つ二人。二代目のエルデの王の時代の子
カーリアでの子。のちにマリカの義理の子としてデミゴッドに
父は語られていない。DLCで明らかになった子
ラダゴンはマリカと同じ体を持つ「もう一人」。ラダーン、ライカード、ラニはラダゴンの子として、マリカの義理の子になった。
マリカってどんな存在?
狭間の地を治めた、永遠の女王です。黄金樹の神であり、エルデンリングを宿す者でした。
最初の夫は初代エルデの王ゴッドフレイ。二人目の夫は二代目のエルデの王ラダゴン。ゴッドウィン、モーゴット、モーグ、ミケラ、マレニアといったデミゴッドたちの母でもあります。
そして、物語のすべての始まりを作った人物でもあります。陰謀の夜でゴッドウィンが死んだあと、マリカは自らエルデンリングを砕きました。デミゴッドたちの破砕戦争も、褪せ人が呼び戻されたのも、元をたどればこの一撃です。
ゲームの中で、マリカ本人が姿を見せることはほとんどありません。その言葉は、各地の祝福に残された「言霊」として、メリナが伝えてくれるだけです。
マリカはどこから来たの?
本編の時点でわかっていたのは、マリカが狭間の地の外から来た一族の出身だ、ということです。
稀人は、かつて狭間の外からやってきた 女王マリカの同族であるという
—— 稀人のルーン
エルデンリングを砕いた槌も、その「外」で作られたものでした。
狭間の外、稀人の地で作られたという石槌 女王マリカが、エルデンリングを砕こうとし ラダゴンが、それを修復しようとした得物
—— マリカの槌
陰謀の夜でゴッドウィンを殺した黒き刃の刺客たちも、「マリカに近しい稀人」だったとされています。マリカの周りには、いつも稀人がいました。
そしてDLCで、マリカの故郷が具体的にわかります。影の地の奥にある、巫子の村です。
女王マリカの秘めたる祈祷 優しいだけの、律無き黄金 小さな黄金樹の幻影を生じ 周囲の味方のHPを持続的に回復する マリカは故郷の村を黄金で包んだ 癒やすべき何者も、いないと知っていても
—— 小黄金樹
故郷の村に何があったの?
「癒やすべき何者も、いないと知っていても」。マリカの故郷には、もう誰も残っていませんでした。
影の地には、角人と呼ばれる人々が住んでいました。DLCでは、巫子の村の巫子たちが角人にさらわれ、壺に詰められる儀式に使われていたことが、各地のメッセージや霊の言葉からわかります。巫子の肉は、他の肉とよく馴染んだからです。
やがて、傷はじゅくじゅくと膿み爛れ 巫子たちは、他の肉とよく馴染んだという
—— 歯の鞭
マリカは、そうして同胞を奪われた巫子の一人でした。
マリカは、村の大母に自分の髪を捧げています。
切り落とされた黄金の編み髪 女王マリカの、大母への供物 聖カット率を、最も大きく高める 彼女が何を祈り、願い、告解したのか 知る者は誰もいない。ただその後に マリカが故郷に戻ることはなかった
—— 黄金の編み髪
「告解」という言葉が引っかかります。祈りや願いだけでなく、罪の告白をしていたかもしれない。マリカは故郷を出る前から、何かを背負っていたように読めます。
神になったマリカは何をしたの?
マリカは神に選ばれ、神になりました。マリカの名を持つアイテムに、こう書かれています。
エルデのルーンが刻印された瞳 それは、女王マリカの印であるという 刻印は、神に見出された者が 生涯の使命を与えられた証である
—— マリカの刻印
「神に見出された」の神は、大いなる意志のことでしょう。マリカは大いなる意志に選ばれ、エルデンリングを宿し、黄金律を始めました。そのときの宣言が、言霊に残っています。
黄金律の探究を、ここに宣言する あるべき正しさを知ることが、我らの信仰を、祝福を強くする 幸せな幼き日々、盲信の時代は終わる
—— マリカの言霊(小黄金樹教会)
そして神になったマリカは、故郷を苦しめた角人への報復を始めます。その役目を負わされたのが、息子のメスメルでした。
母の願い、粛清の聖戦のために メスメルは自らを恐怖の象徴とした 嘆きも、呪詛も、ただ私だけを責めればよい
—— メスメルシリーズ(胴鎧)
「母の願い」。影の地を焼いた粛清は、マリカが望んだものでした。
そのメスメルも、最後は母に見棄てられます。
メスメルの中には、邪な蛇が蠢いていた 母は、その瞳を封印の祝福に入れ替え それでもなお、彼を影に隠した はじまりの罪と、忘れ得ぬ憎しみと共に
—— 串刺し公の追憶
「はじまりの罪」と「忘れ得ぬ憎しみ」。 神になるまでの罪と、故郷を奪った者への憎しみ。マリカはそれをまるごと影の地に置いて、隠したのだと思います。メスメルごと。
子どもたちにはどう接していたの?
マリカの言霊には、デミゴッドたちへの言葉も残っています。
デミゴッド、我が愛し子たちよ お前たちはもう、何者にもなれる。王であれ、神であれ そして、何者にもなれぬ時、お前たちは見棄てられる …そして贄となるのだ
—— マリカの言霊(外壁の戦場)
愛し子と呼びながら、何者にもなれなければ見棄てられ、贄になると言う。優しさと冷たさが同じ言葉の中にあります。
実際、マリカの子どもたちはみな何かを背負わされていました。モーゴットとモーグは角を持つ忌み子として地下に追いやられ、ミケラは永遠に幼く、マレニアは腐敗を宿して生まれ、メスメルは影の地に隠されました。黄金律の世界は、マリカ自身の子どもにさえ優しくありませんでした。
なぜエルデンリングを砕いたの?
ここが一番の謎です。マリカ自身がその理由を語る場面はありません。
ただ、手がかりはあります。一つは、もう一人の自分、ラダゴンへの言葉です。
おお、ラダゴン、黄金律の犬よ お前はまだ、私ではない。まだ、神ではない さあ、共に砕けようぞ!我が半身よ!
—— マリカの言霊(女王の閨)
ラダゴンは黄金律を誰よりも重んじた、黄金律の番犬でした。マリカはその半身ごと、黄金律を砕こうとしています。ラダゴンについてはラダゴンの正体で詳しく書きました。
もう一つは、さっきの小黄金樹です。「女王マリカの秘めたる祈祷 優しいだけの、律無き黄金」。
マリカが心の奥で祈っていたのは、黄金律ではなかった。律のない、ただ優しいだけの黄金だった。 個人的には、これがエルデンリングを砕いた理由の答えだと考えています。
大いなる意志に選ばれ、神として黄金律を敷いた。でもその律は、故郷の村を救えず、自分の子どもたちを忌み子や呪われた神人にし、ラダゴンという「犬」を自分の中に住まわせた。マリカは、自分が押しつけられた律そのものを壊したかったのだと思います。
陰謀の夜も、その一歩だったと読めます。死のルーンを封じていたマリケスを裏切り、黒き刃の刺客はマリカに近しい稀人でした。詳しくは陰謀の夜の真相にまとめています。
そして、壊したあとのことも考えていました。祝福を奪って追放した褪せ人たちに、マリカはこう約束しています。
そして、お前たちが死した後、いつか奪ったものを返そう 狭間の地に戻り、戦い、赴くままにエルデンリングを掲げるがよい
—— マリカの言霊(巡礼教会)
壊れたエルデンリングを、いつか誰かが掲げ直す。マリカはその役目を、黄金律の外にいる褪せ人に託しました。主人公が呼び戻された理由は主人公(褪せ人)の正体で書いています。
マリカは今どうなっているの?
ゲームの最後、黄金樹の中に入ると、マリカは砕けた体のまま磔にされています。エルデンリングを砕いた罰として、黄金樹の中に囚われていたのです。
それでも、マリカの意志は残っていました。娘のメリナには黄金樹を焼く使命を託し、褪せ人には祝福を返して呼び戻した。マリカ本人は動けなくても、マリカが仕掛けたことは最後まで動き続けていた。ゲームのストーリーは、ほとんどマリカの計画の上を歩いているようなものです。
まだわからないこと
正直に書いておきます。
マリカの故郷が影の地の巫子の村だったことは、DLCでわかりました。一方で、稀人は「狭間の外」から来たとも書かれています。影の地は狭間の外なのか、それとも巫子たちはさらに遠くから来たのか。ここははっきりしません。
マリカが黄金の編み髪で何を告解したのかも、誰も知りません。「はじまりの罪」が何だったのかも、具体的には語られません。神になるために何かを差し出したのではないか、という考察は多いですが、推理です。
そして、マリカが本当に望んだ世界。「優しいだけの、律無き黄金」が、どんな形の世界だったのか。マリカ自身はそれを見ることなく、黄金樹の中にいます。その答えを出すのは、エンディングを選ぶプレイヤーなのだと思います。