【エルデンリング考察】賢者ゴーリーの正体は?ミリセントを育てた本当の目的と「朱い腐敗の子ら」をわかりやすく解説
ゴーリーの正体は人間ではなく、朱い腐敗から生まれた蟲、腐敗の眷属です。本人が「蟲は何匹もいる」「我ら、朱い腐敗の子ら」と語っています。目的は、マレニアを腐敗の女神にすること。そのためにミリセントを「蕾」として育て、最後は褪せ人に裏切らせて「花」にしようとしました。ただ、ミリセントへの情が嘘だったとは思いません。そこがこのキャラクターの一番怖いところです。
ゴーリーってどんな人?
ケイリッドの東、サリアの街の手前にあるあばら家に住む老人です。
…おお、お待ちしておりましたぞ 私はゴーリー。かつては、賢者などと呼ばれておりました …貴方様に、是非にお願いがあるのです
—— 賢者ゴーリーのセリフ
頼みごとは、ミリセントという娘の腐れ病を抑えるための針を探してほしい、というもの。物腰はやわらかく、礼もきちんとしてくれる。最初は、病気の娘を案じる優しいおじいさんにしか見えません。
ところがイベントを最後まで進めると、この老人はとんでもないことを言い出します。
ミリセントとはどういう関係?
針を修復したあと、ゴーリーは二人の関係を打ち明けます。
…ミリセントは、私が拾い上げたのですよ まだほんの幼い赤子の頃、エオニアの沼でね あれは、私の愛しい娘の、一人なのです
—— 賢者ゴーリーのセリフ
エオニアの沼は、マレニアとラダーンが戦い、朱い腐敗の大きな花が咲いた場所です。ミリセントは、その腐敗の沼で拾われた赤子でした。
ここでもう一つ引っかかるのが、「愛しい娘の、一人」という言い方です。ゴーリーには、ミリセントのような娘が他にもいる。この言葉は、あとで効いてきます。
ゴーリーの正体は人間じゃない?
人間ではありません。本人がそう言っています。
イベントの途中でゴーリーを攻撃すると、彼はこう言い残して消えます。
…貴方様、またお会いしましょう 蟲は何匹もいるのですから
—— 賢者ゴーリーのセリフ
そして、あばら家に戻ると、何事もなかったようにまた座っています。
…これで、分かって頂けましたかな? 私を殺しても、何の意味も無いことが
—— 賢者ゴーリーのセリフ
ゴーリーは「蟲」です。 それも、一匹を殺しても代わりがいる存在。ケイリッドの腐敗の地には、白く細長い蟲のような生き物がうごめいています。腐敗の眷属です。ゴーリーの正体は、その眷属が人の姿をとったものだと考えるのが自然です。
ミリセントを助けたあとのセリフが、それをはっきりさせます。
…拒絶するのですか?マレニア様と同じように 我ら、朱い腐敗の子らを
—— 賢者ゴーリーのセリフ
「我ら、朱い腐敗の子ら」。 ゴーリーは自分を、朱い腐敗から生まれた者の一人だと名乗っています。
祈祷の説明文にゴーリーの声が残っている?
ここは個人的に一番ぞくっとしたところです。
ゴーリーから買える腐敗の祈祷「蟲糸」の説明文です。
腐敗に仕えんとする者たちの祈祷 無数の粘つく糸を分泌し、前方に放つ 朱い腐敗の地に蠢く、生白い蟲たちの技 蟲たちは、女神の落とし子である …腐敗の祈祷に、興味がおありですか?
—— 蟲糸
最後の一行だけ、口調が違います。アイテムの説明というより、誰かに話しかけている声です。
そしてこの祈祷を買ったあと、ゴーリーはこう話しかけてきます。
…腐敗の祈祷に、興味がおありでしたか であれば、少し話をさせて頂けませんか 朱い腐敗の女神たる、マレニア様のお話を
—— 賢者ゴーリーのセリフ
説明文の最後の一行は、ゴーリーの声そのものです。「蟲たちは、女神の落とし子である」と書かれた祈祷を、蟲であるゴーリーが売っている。説明文の中で、ゴーリーが自分の正体をささやいているように読めます。
蟲たちの喜びを模したタリスマンにも、同じ「落とし子」という言葉が出てきます。
朱の女神に、腐敗を捧げよ 遠い彼方で、朱い花咲誇り 我ら落とし子に戻りたまえ
—— 腐敗眷属の歓喜
蟲たちは、腐敗の女神マレニアの落とし子。そしてゴーリーも、その一匹です。
ゴーリーは何がしたかったの?
答えは、ゴーリー自身が語ってくれます。
…マレニア様とラダーンが戦い、エオニアに朱い大花が咲き誇った日から、私は魅せられているのですよ マレニア様と、その艶めかしい腐敗の律に。爛熟輪廻の理にね…
—— 賢者ゴーリーのセリフ
ゴーリーの目的は、マレニアを腐敗の女神にすることです。 そして世界を、腐敗の律で満たすこと。熟しきって腐り、また生まれる。「爛熟輪廻の理」とは、そういう世界のことだと思います。
マレニアが女神になる条件は、彼女の技の説明文に書かれています。
朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する それはもう二度咲いた 三度目に、きっと彼女は女神となる
—— 朱きエオニア
朱い花が三度咲いたとき、マレニアは女神になる。ゴーリーが待ち望んでいるのは、その三度目です。
ちなみにマレニアは、もともと腐敗を宿して生まれたデミゴッドでした。
ミケラとマレニアは、唯一人の神の子供である 故に二人は神人であるが、その生は脆弱であり 一方は永遠に幼く、一方は腐敗を宿した
—— 腐敗の女神の追憶
マレニア本人は、この腐敗に抗い続けていました。ゴーリーが「拒絶するのですか?マレニア様と同じように」と嘆くのは、そのためです。信奉する女神本人が、腐敗の子らを拒んでいる。ゴーリーの願いは、最初からねじれていました。
なぜミリセントを殺させようとしたの?
ミリセントのイベントが終盤に入ると、ゴーリーは泣いています。理由を聞くと、こう頼んできます。
姉妹たちに味方し、ミリセントを殺しては頂けませんか 他ならぬ、貴方様の手で …ミリセントは、貴方様を信頼しているようですからな 裏切りの絶望こそが、蕾を、色めく花とするでしょう そしてマレニア様が女神となったとき、あの娘は再誕するのです 朱い戦乙女として
—— 賢者ゴーリーのセリフ
ゴーリーにとって、ミリセントは「蕾」でした。
…あの娘、ミリセントは、蕾なのです まだ硬く、未熟ではありますが、何れ艶やかに花開く 楽しみなことではありませんか あれは私が見た中でも、最上の蕾なのですよ
—— 賢者ゴーリーのセリフ
信じた相手に裏切られる絶望。それが蕾を花に変える。そして花になったミリセントは、マレニアが女神になったとき、朱い戦乙女として生まれ変わる。
針を探させたのも、ミリセントを旅立たせたのも、全部この「開花」のためでした。病を抑える針を渡したのは、ミリセントを救うためではなく、彼女をマレニアのもとまで歩かせるためだったと読めます。
ミリセントを倒すと、彼女の義手がタリスマンとして手に入ります。その説明文は、ゴーリーの言葉をそのままなぞっています。
素晴らしき裏切りの絶望により 蕾たる彼女は、色めく花となった そして、いつか再誕するだろう 美しき、朱い戦乙女となって
—— ミリセントの義手
「素晴らしき」という言葉が、誰の視点なのかを物語っています。
ミリセントの「姉妹」って誰?
ゴーリーは、ミリセントがもうすぐ「姉妹」に出会うと言っていました。聖樹の奥で、ミリセントは自分によく似た女性たちと剣を交えることになります。
ミリセントもまた、自分とマレニアのつながりを感じていました。彼女が最後に手放した針には、こう書かれています。
…私は、マレニアに返したいのだ かつて彼女のものだった意志を 朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持を
—— 無垢金の針
マレニアの「抗う意志」が、ミリセントの中にあった。そう読めます。ゴーリーの言う「愛しい娘の一人」「姉妹たち」とは、朱い腐敗の花から生まれた、マレニアの欠片のような娘たちのことだと思います。ミリセントはその中で、腐敗に抗う意志を受け継いだ一人でした。
ゴーリーが「最上の蕾」と呼んだのも、そのためかもしれません。腐敗に一番抗う娘が、腐敗の花として一番美しく咲く。ゴーリーはそう信じていたのでしょう。
ゴーリーの愛は嘘だったの?
嘘ではなかったと思います。
イベントの途中でミリセントが倒されてしまうと、ゴーリーは誰の仕業かもわからないまま、取り乱して泣きます。
…おお、おおおっ… ミリセント、我が娘よ なぜ、誰が、お前を手折ったのだ なんて、なんてひどい、乱暴なことを
—— 賢者ゴーリーのセリフ
ミリセントが針を抜いてマレニアに抗ったときも、怒るのではなく、悲しんでいました。
ゴーリーは、ミリセントを本気で娘として愛していた。ただ、その愛し方が「いつか腐敗の花として美しく咲くこと」を願う、蟲の愛し方だった。悪意のない狂気というのは、こういうものなのだと思います。
まだわからないこと
正直に書いておきます。
ゴーリーという個体が、いつから人の姿をしているのかはわかりません。「かつては、賢者などと呼ばれておりました」と言うからには、昔は人の世界で賢者として知られていたはずです。その「賢者」の時代に何があったのかは語られていません。
ミリセントの姉妹たちが、本当にミリセントと同じ生まれなのかも、はっきりしません。ミリセントによく似た姿で、ゴーリーが「姉妹」と呼ぶ。そこまでです。
そして、朱い花の三度目は咲いたのか。ゲームの中では、マレニアが女神になる場面は描かれません。ゴーリーの願いが叶ったのかどうかは、プレイヤーの選択にゆだねられたまま終わります。